ITエンジニアの働き方が変わると顧客はハッピーになる…と思う
この2年間で結構な数のアプリの導入・開発を手がけました。
そして私の中で自分の経験から、ある信念というか思いが湧き上がってきました。
それは、「個々の病院に特化したアプリで病院もITエンジニアもハッピーに」です。
(もちろん「病院」という言葉をお客様と置き換えていただいても構いません)
このお話しには2つの大きな前提があります。
1つ目は「ノーコード・ローコード・ソリューション」と呼ばれるテクノロジーが、世の中で一般的になり、そのテクノロジーを使うアプリケーション開発が、普通になることです。
2つ目はそのような製品スキルと開発スキルを併せ持つ、独立したエンジニアが一定数居ることです。
名前の通り、「ノーコード、ローコード・ソリューション」とは、いわゆるJavaScriptのような開発言語を全く使用しないで、あるいはほとんど使用しないでアプリケーションの開発ができるという開発プラットフォームで、今や山のように(?)あります。
(もしあまり詳しくなければネット検索してみれば沢山出てきます)
私が実際の現場で使ってみたのは、kintone, bubble, Jotform, Airtableですが、それぞれ色々な特徴を持っていて、どれも素早くアプリを作成するには、とても便利なツールです。
ちょっと想像してみて下さい。
あなたの周りに、このようなシステム開発技術を持つエンジニアが居たとして、あなたがその中の彼・彼女に病院内のシステムの開発を依頼するとします。
彼等は、あなたの病院でのドクター、看護師の意見を良く聞いててくれます。
そして、今まであなたが付き合った開発会社よりも、あなたの病院のニーズを反映したシステムあっという間に開発してくれます?
さらに、その費用は今までの開発会社と比べても、とてもリーズナブル(システム開発会社よりずいぶん安い開発費用)です。
もちろん、出来上がったものはよくある「ソフトウェア・パッケージ」ではなく、あなたの病院で今使用中のカルテや、看護記録の内容に近いというか、ほぼ同じ項目が表示され、使い勝手も良く、さらにあなたの病院に特化した今より簡単に使えるシステムだとしたら…
単に、機能が豊富な電子カルテではなく、あなたの病院の医師、看護師の医療スタッフの医療業務に沿ったシステムを使うことが出来るなら、あなたの病院にとってとても良い事ではないでしょうか?
しかもそのシステムのライセンス費用がXX千万(あるいは億)の単位でなく、月額〇万、〇千円の費用しか発生しないとしたら…
このようなシステムを使う事で、あなたの病院の診療サービスの質を上げるとともに、診療効率もアップし、さらに経営コストも削減されるのです。
でも、一方でこんな心配をされるかもしれません。
「もしこの開発をした人がいなくなったらこのシステムはどうなるのだろう。そこに蓄積したデータをどうするのだろう。今後機能を付け加えたい時、仕組みを変えたい時どうすればいいのだろう」と。
安心してください。
あなたの病院のシステムを開発したエンジニアは、あなたの病院の存続を自分の仕事の目的にしています。
万一何らかのアクシデントで、その彼・彼女が開発を続けられなくなったとしても、その彼・彼女には大勢の独立しているエンジニア仲間がいて、ほぼ同等のスキルを持っていて、さらに同じように、地方の中小病院の存続を支援しています。
彼らは日本全国に散らばっていますが、今は場所なんて関係ありません。コミュニケーションはインターネット上で取ることが出来るし、アプリケーションそのものもインターネット上で動きます。
あなたは、それらのコミュニティに連絡を取りさえすれば、その中からあなたを支援する候補者が現れ、あなたはその中からこれと思ったエンジニアと契約すればよいのです。
それにより、たとえこのシステムを開発したエンジニアが開発を続けられなくなったとしても、他の誰かがそれに代わりあなたをサポートしてくれるので、あなたは何の心配もいりません。
あなたは、「このような事はあり得ない」と一笑に付されるかもしれません。しかし私は実際にこうち静脈ケアクリニック様でのシステムの導入・開発を実施させていただき、そのような時代がすぐそこに来ていることを確信しています。
ただそのためにもう一つハードルが高いと思うのが、ITエンジニア側の問題です。テクノロジーは間違いなく「誰でもが簡単に業務をシステム化できる」方向に向かってきています。
あとはITエンジニア一人一人が「自分のキャリアをどうするか」という事を自分で考え、その結果「独立する」事で、自らの幸せな人生を築くことが出来るのではないかと考えています。
そのお話しはまた次回にしたいと思います。