地方デジタル化サービス

開業して約1年半での反省・今後

2020年4月に開業し、当初谷病院様がお客様でしたが、その後新たにこうち静脈ケアクリニック様にもサービスをご提供するようになりました。

元々は高知県の医療業界の手助けをしたいと思って始めたビジネスですが、実際に始めてみると勉強することばかりで、「助けるなんて偉そうなこと言いすぎたな」と感じています。

実際にご提案し、システムの構築を進めるうちに、お客様からの逆提案を受け、今まで全く知らなかったことに気が付かされることもしばしばです。

今後も地方の医療現場の皆様と一緒に医療業務の効率化に取り組んでいきたいと思います。

気づき

実際にサービスをご提供する中で気が付いたことは、「病院内の情報入力の手間を省くことこそが最も重要である。」という事です。(って当たり前…)

実際にお客様と接し、お話を伺い、業務時間を測定することで、いかに病院のスタッフの皆様がデータの入力に時間を取られているかを体で理解しました。

ご提供するービスの再構成

この反省、気づきに従い、以前ご提供していた4種類のサービスを、もっと分かりやすくシンプルな「地方デジタル化サービス」というサービス名称で一本化しました。

このサービスは、病院内および介護施設で発生する医療行為に関連する業務、事務処理など全ての業務が対象で、それらの効率化そして新しい価値の創造が目的です。

この「新しい価値の創造」とは、それまで紙に書かれたいたために、せっかく入力された情報が生かされることなく、そのままになっていたものに焦点をあて、その情報を加工し電子デバイスを使って、何が起こったかを知らせる仕組みの構築を意味します。

そして、わざわざ「地方」とつけたのは、やはり地方の企業・病院様では、それぞれのスピード感、使い勝手の良さが大都会とは異なると感じたからです。たとえひと手間増えても、それがその担当者の方にとって使いやすいシステムであれば、そちらを優先しようと考えるようになりました。

情報入力作業の効率化のために最適なシステムの組み合わせを見つける

このサービスは、情報の入力の手間を減らすために、世の中にあるハードウェア、ソフトウェアを組合せ、時にはカストマイズして、その企業・病院・介護施設様の業務に合った仕組みをご提案し、より質の高い医療サービスを提供してもらう事を目的としています。

地方デジタル化サービスの特徴

この「地方デジタル化サービス」の特徴は以下の3点です

1.入力作業がより簡単・時短になるシステムの構築。

2.一度入力すれば、その内容が簡単に共有できるシステムの構築。

3.入力されたデータを加工し可視化し、フィードバックに役立てる仕組みの構築。

開発・導入サービス一覧(現在実施中含む)

谷病院様

  • 外来受付システム
  • 給食表部署間共有システム
  • 職員業務量調査
  • 病院原価計算
  • 看護部情報共有システム
  • 会計システム刷新
  • 食事せんシステム
  • インシデント・アクシデント管理システム
  • レセプトデータの集計、分析処理による厚生労働省への資料提出の支援

こうち静脈ケアクリニック様

  • 下肢画像管理システム
  • 外来受付システム
  • オーダー管理システム
  • 電子カルテシステム
  • 院内データ管理の仕組み構築

サービスを支えるテクノロジー

このサービスのご提供の土台となるツールの数々です。私のサービスご提供対象は、地域の小規模病院、クリニック、介護施設様です。これらのお客様では、IT運用のための専門担当員を置くことはできませんし、もちろん高価なシステムを導入することもできません。

ですので、これらのツールの組み合わせで可能な限り安価で使いやすいシステムの構築を目指しています。(ここに挙げたツールは現時点で使用している物です。今後この数は多分増えていくと思います)

EXCEL・VBA, Python

言わずと知れたスプレッドシート。でも馬鹿にしてはいけません。これならどんな病院・介護施設でも使っており、現行の利用者様が最もとっつきやすいインターフェースを提供してくれます。そしてEXCELのデータをどうしても加工したいという要件は必ず発生します。必要に応じて大量のデータを一括で処理したい時に役立つのがVBAやPythonです。特にPythonはライブラリーが充実しており比較的短いコードで色々できるのでお勧めです。

Dropbox

今更説明の必要はないと思います。ローカルPCの環境はそのままに、他者との共有、バックアップ等の労力を大幅に減らしてくれます。

ノーコードソリューションシステム

最近特に流行ってきている感がありますが、日本で言えばkintoneなんかが有名ではないでしょうか?

弊社では、kintoneだけでなくAirtable、Bubble、と言ったノーコードソリューションのソフトウェアを使用してお客様の入力フォーム、データベースとして使用しています。何といっても安価でブラウザ上で稼働し、それなりの処理もできるシステムが簡単に作れるのが魅力です。(時々カストマイズのために、javascriptも使用します)

tableau(タブロー)

データ分析用のツールで、私たちの業界ではBIと呼ばれています。これを使って、アンケートの集計、レセプトデータの分析等多目的に使用しています。

PowerAutomate desktop

処理の自動化のツールです。ある意味今はやりのDX(デジタルトランスフォーメーション)の中核をなすツールではないでしょうか?

freee

クラウド環境で稼働する会計システム、ネットバンキングの仕組みを使用して自動で、銀行口座、ECサイトから明細データを取得し、会計仕分登録までしてくれ、会計入力の手間を大幅に減らしてくれます。

バーコード、QRコードソリューション

バーコード、QRコードは究極の「コピペ」といえるのではないでしょうか。

システム上に、キーとなるコードのバーコード、QRコードを表示させることができれば、簡単に別システムへのデータ入力が可能になります。入力側と出力側のシステムが変わっても問題ありません。

タブレット、スマホ

ブラウザ上でシステムが稼働すればスタッフの皆様は、重いラップトップPCや、持てないデスクトップPCを使用する必要は無く、軽くて使い慣れているタブレットやスマホからのデータ入力、閲覧が可能になります。

医療スタッフの皆様の行動を制限することなく、システムの使用が可能になるのです。