地方中小病院のIT化による生き残りを目指して
- 地方の中小病院のIT化による生き残りを考える
- 地元に戻って磨き始めた「技術」
- 「ITエンジニアの生き残り」についても考えてみる
こんにちは、はじめまして。
私は大学院を卒業後、新卒で日本IBMという会社でキャリアをスタートさせ、その後外資系のソフトウェアベンダーで約10年、そして約4年間の日本のシステムインテグレータで働いた後、縁があり故郷の高知で働き始めました。
2013年から約6年半の間、1200名程度のスタッフの勤務する病院グループ調達会社の社長を務めました。会社自体の規模は約50名でした。
この6年半の間に、病院・介護施設における仕事を見て私の感じた事は、「IT化されていない業務の多さ」そして、(多分)これに起因する情報共有の遅さです。
「なぜ地方中小病院でIT化が進まないか」を私なりに考えると、大きくは以下の3つの理由があると思います。
1.そもそも地方中小病院・介護施設向けサービスを提供する会社・人が少ない事
2.「常駐」で病院にITエンジニアを置いておくほど病院側の経営的な余裕がない
3.病院経営層・現場職員が「そこまでのIT化の必要性を感じていない?」
さらに3について、もう少し深堀して考えると、次の3つの理由があるのではと感じています。
1:地方の中小病院では年配のスタッフが多く、電子機器(PC、スマホ、タブレット等)の取り扱い(特に文字入力)が不得手な方が一定数いるため、現場レベルで「IT化したい」という声が上がらない傾向がある。
2:その業務が以前から手作業で行われていて、職員がその方法に慣れていて「変えるのが面倒くさい」ので、その方法を変えない。
3:バックオフィス業務(医事会計、人事、給与等)や、患者見守りなどの「点」の業務単体ではシステム化されているので、経営者レベルでは自分の病院はそれなりにIT化されていると考えている。(業務を線、または面と考えそのIT化を考える発想が薄い)
私はやはり病院は特に高齢者の多い地方でのインフラだと思うので、可能な限り存続してほしいと考えています。
地方の人口が減少する中で、できるだけ病院・介護施設が生き残っていくためには、月並みですが「業務のIT化」による効率化が必須条件だと考えています。
そして、病院経営者様の中には、「院内をITで効率化したいので、リーズナブルな価格で働いてもらえるエンジニアが欲しい」と考える方がいらっしゃるのではないか?
私が2020年から一人で会社を始めたのは、こう思ったからでもあります。
資本金300万円でこれが無くなったらゲームオーバーと決めての起業でした。
この2年間で谷病院様と、こうち静脈ケアクリニック様という2件のお客様のサポートをさせていただく機会を得て、会社は何とか存続できています。
ここからがこのブログを始める理由なのですが…
最初は病院の力になりたいと思い始めたビジネスですが、いざはじめるとこれがもう毎日が「勉強」の連続で、この2年でずいぶん新しい学びや気づきがありました。
ですので、私と似たような業務をされている方、または地方でITサービスを提供することを考えていらっしゃる方、あるいはそうでない方でも、なにかしら私の日々の経験、感じた事を介してつながることが出来ればと思っています。
また、私のように、会社で「システムズ・エンジニア」として働いていた人間が、起業して一人で働くというキャリアの選択をしたことについても書いていきたいと思っています。
私は「地方にこそテクノロジーが必要だ」と思い、会社を始めましたが、最近では「ITエンジニアにも地方が必要だ」と思うようになりました
もし万一このブログが、お読みいただいた方の参考にでもなることがあるなら、それは私にとって大きな幸せです。
よろしくお願いします。