受付・予約から始まった、現場と育てる医療DX

こうち静脈ケアクリニック様

Digi&Devでは、2020年からこうち静脈ケアクリニックの医療DXを継続して支援しています。

最初の取り組みは、紙を中心に行われていた受付・予約業務の改善でした。

その後、問診票の電子化、患部写真や検査情報の管理、外来患者データの集計・分析へと支援範囲を広げてきました。

現在は、それぞれの業務を個別にデジタル化するだけではなく、電子カルテを中心に複数のアプリケーションとデータが連携する仕組みの構築を進めています。

お客様・支援概要

お客様
こうち静脈ケアクリニック

業種
医療機関

支援開始
2020年

主な支援内容

  • 外来受付・予約管理
  • 手書き問診票のOCR・電子化
  • 電子カルテへの情報連携
  • 患部写真・検査情報の管理
  • 外来患者データの集計・分析
  • 業務アプリケーションの開発・改善
  • PascalNetによるアプリケーション実行環境の整備
  • 導入後の運用支援

導入前の課題

支援を始めた当時、外来の受付や予約は紙を中心に管理されていました。

紙による管理では、予約状況や診療の進み具合を職員全員でリアルタイムに共有することが難しく、必要な情報の確認にも時間がかかっていました。

また、患者様が記入した問診票の内容を電子カルテへ転記する作業が必要であり、職員の負担だけでなく、入力ミスが発生する可能性もありました。

患部写真やエコーなどの画像・検査情報についても、保存場所や管理方法が分かれているため、必要な情報の検索や診療時の活用に手間がかかっていました。

こうした課題に個別に対応するだけでなく、診療を支える情報全体を、現場で使いやすい形に整える必要がありました。

最初に取り組んだ受付・予約業務の改善

最初に、kintoneを活用した外来受付・予約管理の仕組みを構築しました。

予約された患者様と当日の受付状況を一元的に管理し、タイムラインで診療の進み具合を確認できるようにしています。

この予約画面は、単に予約を登録するためのシステムではありません。

職員の皆様がタイムラインを確認し、診療が予定どおり進んでいるかを共有しながら、患者様のご案内や診療予定を調整するために利用されています。

これにより、限られた診療時間の中で、できるだけ多くの患者様を円滑に診察・治療できるよう、現場全体で時間を管理できる環境を整えました。

手書き問診票をOCRで電子化

患者様が紙に記入した問診票は、OCRを利用して内容を読み取り、AIによって内容をカルテ記載用に編集した後データ化する仕組みを構築しました。

読み取った内容を確認したうえでQRコードを生成し、電子カルテ側で読み取ることで、問診内容を入力できるようにしています。

電子カルテへ直接接続してデータを書き込むのではなく、QRコードを介して情報を受け渡すことで、既存の電子カルテの運用を維持しながら転記作業を減らしています。

これにより、紙の問診票を見ながら職員がすべての内容を手入力する負担と、転記時の入力ミスを抑えられるようになりました。

患部写真・検査情報の一元管理

診療で使用する患部写真やエコー画像などの情報を、患者様ごとに確認できる仕組みを整備しました。

画像や検査情報を分散した状態で保存するのではなく、必要なときに検索し、診療時に確認できる環境を構築しています。

これにより、過去の状態との比較や、必要な情報の検索・共有がしやすくなりました。

また、情報の保存方法や患者様とを関連付ける方法を統一することで、職員によって管理方法が異なる状態を防いでいます。

外来患者データの集計・分析

日々の診療業務で蓄積された外来患者データを、集計・分析できる環境も整備しています。

患者様の年齢、性別、居住地域、受診状況などを集計し、外来患者の傾向を確認できるようにしています。

データを単に保存するだけではなく、今後の診療体制や広報活動、地域における患者様の分布などを検討するための情報として活用できる形にしています。

個別のシステム開発から、継続的に改善できる環境へ

支援を始めた当初は、受付・予約、問診、画像管理など、それぞれの課題に対して個別の仕組みを構築していました。

しかし、現場でシステムを使い始めると、新しい改善要望が生まれます。

個別のシステムを追加する方法だけでは、現場から生まれる要望へ迅速かつ継続的に対応することが難しくなります。

そこで現在は、AIエージェントを活用して必要な業務アプリケーションを作成し、アップロード、テスト、実行できる環境として、PascalNetの整備を進めています。

PascalNetは、特定の業務だけを処理する一つのアプリケーションではありません。

現場で必要になったアプリケーションを継続して作成・改善し、複数のアプリケーションを共通の環境で運用するための基盤です。

これにより、医療DXを一度完成させて終わるのではなく、現場の変化や新しい要望に合わせて育て続けることを目指しています。

現場で生まれた変化

一連の取り組みにより、次のような変化が生まれています。

  • 受付状況と予約状況を職員全員で共有できるようになった
  • タイムラインを見ながら診療の進行を調整できるようになった
  • 手書き問診票から電子カルテへの転記作業が軽減された
  • 患部写真や検査情報を患者様ごとに検索しやすくなった
  • 外来患者データを集計し、傾向を分析できるようになった
  • 現場から生まれる新しい改善要望へ継続的に対応できる環境が整ってきた

お客様の声

kintoneの予約画面は、単に予約を管理するためのシステムではなく、診療の進行を確認するためのタイムラインとしても活用されています。

予定どおりに診療が進んでいるかを職員全員で確認し、その状況を見ながら予定を調整することで、限られた時間の中で、できるだけ多くの患者様を診察・治療できるようになっています。

また、受付、予約、問診、画像・検査情報などを個別にデジタル化するだけではなく、それぞれの情報を診療の中で活用できる環境づくりを進めています。

Digi&Devの役割

Digi&Devの役割は、個別のアプリケーションを開発して納品することだけではありません。

複数のアプリケーションと、そこに蓄積されるデータについて、次の点を継続して確認しています。

  • アプリケーション間でデータの内容に矛盾がないか
  • 患者様と画像・検査情報が正しく関連付けられているか
  • 必要な情報を安全に取り扱える仕組みになっているか
  • システムやデータの信頼性が保たれているか
  • 個別に作られた機能が、全体として統一された仕組みになっているか

現場から生まれる改善要望を確認し、優先順位を整理したうえで、必要なアプリケーションの設計、開発、テスト、導入、改修を行っています。

システムを作る担当者であると同時に、複数のアプリケーションとデータ全体の整合性を監督する役割を担っています。

医療DXを、完成させるのではなく育てていく

現場の業務や必要とされる機能は、時間とともに変化します。

そのため、最初から大規模なシステムを完成させるのではなく、必要な仕組みを小さく作り、実際に使いながら改善を続けることが重要です。

こうち静脈ケアクリニックでは、受付・予約業務の改善から始まり、問診、画像・検査情報、データ分析、アプリケーション連携へと取り組みが広がってきました。

Digi&Devはこれからも、現場の皆様と一緒に、診療を支える仕組みを継続して育てていきます。

同じような課題をお持ちではありませんか?

紙による受付・予約管理、問診票の転記、画像・検査情報の分散、既存システム間の連携など、医療現場の業務に関するご相談をお受けしています。

相談内容がまだ具体的に決まっていなくても問題ありません。

現在の業務を確認し、どこから改善を始めると効果的かを一緒に考えます。

[同じような課題を相談する]