SEはこれからどうなるのか?(その2)
前回は、これからのSEは、自身の内面や所属する会社の状況によって、自分の身の振り方を考える場面が増えていく、という話をしました。
今回はその続きとして、「一人でSEをやっていく」という点について、この約6年間の経験からお話ししたいと思います。
1.最も難しいこと
これは、おそらく最初のお客様の獲得ではないでしょうか。
(ただし、これはSEに限らず、どの業界でも同じだと思いますが……)
私自身も、前職に在籍している間に少しずつマーケティングの勉強をしていました。
しかし実際には、前職時代にSEサービスでご契約いただいていた知人の病院から、最初の案件をいただきました。
その際、最初の1年間は同じ金額でサービスを提供し、1年後に値上げを提示したうえで継続のご承諾をいただきました。
この時点で、私は独立を決意しました。
2.顧客と地域特性
これは、自分が働く場所や、対象となるお客様が抱えている問題に大きく依存すると思います。
ご存じのように、私は高知県高知市という、いわゆる地方で仕事をしています。
サービスの内容や価格を考えたとき、私が立てた仮説は次のようなものでした。
私のターゲットとなるお客様は、中小の病院・施設・企業であり、
IT専門要員を持たず、システム開発会社に依頼するほどの体力もない。
もう一つ考えなければならないのが、信頼関係です。
これはどの地域でも同じですが、特に地方では、これを失うとその場所で働けなくなる場合もあります。
そのため、とにかくお客様のために最善を尽くす、という姿勢を強く意識しました。
また、こちらのお客様は、日常業務で忙しく、IT化に十分な時間を割くことが難しいケースが多く見られます。
その結果、IT導入や改善のスピードは、どうしてもゆるやかになりがちです。
一方で私は、システム開発や導入を専門に行っています。
アプリケーションは異なっても、構築のための仕組みは再利用できる場合も多くあります。
このような違い、つまり「時間に対する意識や使い方の差」を前提にすると、
一人であっても複数のお客様を同時に支援することが可能になります。
3.契約パターン
東京で働いていた頃、開発といえば「請負」が一般的でした。
開発対象範囲を決め、それに対してシステムを開発し、契約時に取り決めた費用を受け取る。
逆に言えば、それ以外の範囲には手を出さないという形です。
しかし私は、この方式はこれからの地方の中小病院・施設・企業にはそぐわないと考えました。
理由は、「ITの進化は止まらない」「人口が減っている」「業務も変わる」という点です。
今の時代、半年も開発に費やしていると、その間に技術や環境が変わり、
せっかく作った仕組みが意味のないものになってしまうこともあります。
そのような時代において、お客様にとって必要なのは何か。
それは「継続的に伴走してくれるパートナー」ではないかと考えました。
つまり、お客様のIT担当者のような立場で、ITに関することを幅広く支援する存在です。
そのため私は、サブスクリプション型(定額)でサービスを提供することを基本としています。
もちろん、時間があれば請負の案件も対応しますが、あくまで主軸はこの形です。
4.AIを利用する
やはりこれを言わないわけにはいきません。
もともとは前項までに述べた考えでスタートしましたが、
AIを使うようになってから、自分のSEとしての力は何倍にもなったと感じています。
ただし重要なのは、それを何に使うかです。
私の場合は、お客様の数を増やす方向ではなく、
既存のお客様に提供するサービスの質を高める方向に使っています。
AI以前であれば難しかったこと、時間やコストの関係で実現できなかったこと。
そういった領域に踏み込めるようになったことが、大きな変化です。
まとめ
いかがでしょうか。
以上、この6年間で私が経験したこと、考えたことをまとめました。
まとめると、
もしあなたがSEであれば、チャンスは無限に広がっている
ということです。
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