事務処理でバーコード・QRコードを使う
あなたの会社ではバーコード、QRコードはお使いになっていますか?
私は割と最近この有効性に気付いたというか実感しました。
正直なところ、単身赴任をして買い物の頻度が増え、その度にセルフレジでバーコードは使用しますが、気づくまではボヤっとしてて、何も感じませんでした。
このように在庫管理や、小売業のように大量に商品(データ)を取り扱う現場では、バーコードやQRコードを使用することは当たり前になっています。
しかし例えばバックオフィス業務(例:会計入力等)でバーコードやQRコードを使う事は、まだまだあまりないと思います。
しかし今は業務では色々な会社のシステム、そして自社で開発したツールが動いていて、当然それらは、そのままでは連携することはできません。
そして、いわゆる「転記」というシステム間のデータ転送処理に結構時間をかけている業務はまだまだかなり存在します。
私はシステム間の連携というと、直ぐに「API」という言葉を思い浮かべます。
もちろんシステム間の連携で一番スマートなのは、簡単な操作(トリガー)で、データがシステムAから他システムに転送される事ですが、API実装となるとコードを書く時間やテストも必要になるし、第一システムの数が多すぎてとても対応できません。
そこで前の職場では、そこから一歩前進(?)して、ファイルのエクスポート・インポートでのデータ転送を考えるようになりました。
ファイルのエクスポート・インポートでデータを転送するのであれば、少なくともプログラム開発は不要だし、前の職場ではそこまでの「リアルタイム」性は必要なかったのでその仕組みで結構業務効率を上げることができました。
(場合によっては、そのままではシステムBにインポートできないので、プログラムやPowerQueryのようなツールでデータの整形を行う必要がありますが…)
しかし私の思考はここで止まっていました…
ある時、こうち静脈ケアクリニックの小田先生から、外来受付アプリからエコー診断装置画面に、患者IDをバーコードリーダーで入力したいとの依頼を受け、その仕組みを外来受付画面(kintoneで作成)に組み込み、患者番号の横にバーコードを表示させるようにしました。
その結果、エコー診断装置側にバーコードリーダーをつないで、タブレット上に表示されたバーコードからエコー診断装置の患者IDが入力できるようになりました。
しかし鈍い私はその時まだこれが「システム間通信」(と言うと大げさですが、あるいは違うと仰る方もいるでしょうが…)に当たるという事を理解できていませんでした。
ところが、その後「2行分をまとめて入力したい」という依頼を受けました。対象となるその入力画面では、最初の行に患者ID、そしてそこでエンターキーを押すと、カーソルが次の行に移動し、ローマ字の患者名を入力する仕様でした。
そこで、kintoneの表示の仕組みを変え、表示されている患者ID、患者のローマ字名の間にエンターキーのコードを挟んだ文字列を内部的に作り、そのバーコードを表示させるようにしました。
最初にテストしてうまく動いた時は結構うれしかったのを覚えています。
この時に、例えば事務処理等で、明細のデータを入力する場合、その画面の入力方法に合わせて、文字列を作成することでデータの大量入力ができるのではと思い至りました。
また、同時に色々な種類の文字をシステム間で共有するために、QRコードを使うことができることにも気づきました。
その後EXCELにも、バーコードフォントが存在することを知り、ORCAに良く入力するコードのバーコードリストを作成し、入力を簡素化しました。
バーコード、QRコードでのデータコピーは、「究極のコピペ」ともいえるのではと思っています。 今後私がアプリをデザインするうえで、この仕組みは何時でも必ず検討したいと考えています。